当別スウェーデンマラソン、ノンバイナリー枠設置…あらま。
2023.05.26
レインボーに輝く未来に向けての想い ノンバイナリー枠の設置について
https://www.tobetsu-sweden-marathon.com/news/20230524-42/
「性同一性なんてありません」と言いながらトランスジェンダーを差別する「性同一性のないシスジェンダー」のヘイターに対して、
「性同一性のあるシスジェンダー」のトランスアライがどれほど言葉を尽くそうとも、前提となる「性同一性」が共通の概念や感覚として成り立っていないなら、効果がないのは当たり前なんだよなー。
他方、それがネットで問題になりやすいのは、オンライン空間がほとんど唯一の「性同一性が尊重される(べき)空間」になっているからで。他の生活全般で性別を否定されているトランスパーソン(特にノンバイナリー)にとっては、プロフィールやアイコンであらかじめ属性を主張できる稀な場としてオンライン空間が存在しているので、その唯一の砦すら奪われたらもはや自分の性別としてどこにも存在できなくなってしまう。
オンライン空間はなんとしてでも「性同一性」の比重を高めて、守り通したかったのだと思う。それは、日常とは少し“途切れている”かもしれないが、そうだからこそ。
オンライン上で「お前は“女”だってプロフィールで主張しているくせに、実態は全然女じゃないだろう」なんて難癖つけるのはナンセンス。
『エルドラド:ナチスが憎んだ自由』感想
LGBTQの歴史を学びたい人は必見。1920年代から1930年代のドイツのクィア文化の繁栄、そしてナチスによる迫害をまとめたドキュメンタリー。1920年代のドイツは間違いなくクィアの人たちにとっての先進地だった。それがなぜたった数年で最悪の状況になったのか。セクシュアルマイノリティの存在そのものへの「歪んだ政治利用」がそこには…。今の時代と恐ろしいくらいに一致するのは偶然ではない。
👇 ネタバレあり
https://cinemandrake.com/eldorado-everything-the-nazis-hate
誤解や偏見に基づく議論をしてしまう前に、ぜひ、当事者のリアルとこれまでに積み重ねられてきた学問的知見に基づいた本を読んでほしい。「トランスジェンダー入門」は最初に読むにふさわしい内容になると信じる。 / “『トランスジェンダー入門』内容紹介 - ゆと里スペース” https://htn.to/3D7tN6rmUS
講演などの場で何度も言っていますが、スポーツにおけるフェアネスとは身体的同質性を指すものではありません。そうした区切りを設ける試みは女子選手に対して侵襲的な検査と身体への医学的介入すら求める制度(生物確認検査→高アンドロゲン症規定) を生み出し、正当化してきました。スポーツ界で長く続いてきたこうした差別的、暴力的制度は、人権団体だけでなく、世界医師会や国連などからも批判されてきたものです。
テストステロン値に基づいたトランスジェンダーの規定も完全な排除よりマシと考えることもできますが、特に10代や20歳前後というピークパフォーマンスが出る傾向にある時期に出場権と引き換えにホルモン抑制剤の使用または手術を求めることは人権侵害です。
私はこのような差別装置が求められるほどに競争が加熱したスポーツのあり方そのものが変わらなければならないと思います。スポーツ推薦がなくても若者が大学で学べる権利を保証し、トランスに限らず様々な要因でスポーツへのアクセスが難しい全ての人に運動、スポーツの場を開いていくことが政治の役割であり、99.9%の人々にとって利益のある議論になるのではないでしょうか
ノンバイナリー。北海道に住んでいる。野菜をたくさんたべる。SNS、もうわからない…