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学園伝承・心霊ホラー「死噛」感想① 直接的なネタバレは無いよ~ 

【良かったところ】
■どんでん返し重視の死印、じわじわ伏線を貼りつつ最後の展開へ布石を打ち続ける死噛
死印は章ごとに登場する怪異に統一性があまり無かったが、死噛はラスボスであるシビトの存在に合わせて各章の怪異が考えられている。端的に言えば、みな"役割を押し付けられている"──噂や伝承に人間が吸収されているのが今回の怪異テーマである。
噂や伝承は恐怖として流布される。その際、「かわいそうな被害者」は語られない。実際、霊感の強い主人公だけが、霊障によるビジョンを手に入れ、なぜあなたがそうなったのか……という真実にたどり着くことができたのだ。最初から主人公の素性が明らかになっているからこそ、"婿入り"に説得力が増したように思う。

■死印の孤独、死噛の罪悪
自分の名前すらわからなかった死印とは違い、死噛は続編らしく死印で登場したキャラクターが主人公に協力してくれる。キャラごとの差分会話も非常に多く、キャラゲーとして作りが丁寧。
また、「せっかく前作では助かったのにまた巻き込んでしまった」という罪悪感+この中にシビトがいるかもしれないという疑心暗鬼的な息苦しさが、死印には無い独特の緊張感を醸し出しており、若干ホラー・サスペンスに近い。

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