ハント見たその日の感想が出てきたので貼る
ふつう映画ってカットごとにその監督の癖というか、美学みたいなものが映り込むと思うんだけど、HUNTに関してはマジで全然なくて、合理性しかなかったのびっっっくりした。取捨選択にすべての判断と意志が表れている質実剛健さで、演出的にものすごく勉強になった。
強いていえばアクションシーンには好みを感じたけど、でもこれもジェリさんが積んだ経験からだろう。どれもめっちゃ混戦なのにめちゃくちゃ見やすくて迫力あっておもしろいアクションの連続だった。
夢想的なものは本当にテーマにしかなく、そのためにすべてを合理的客観的に進めているし、公開までにめちゃくちゃ多くの人の目やジャッジにさらされてきたなということを感じた。ジェリさんが強い意志を持ちながらもいろんな人に意見を聞いたんだろうなと。
そして、監督の美学というかこだわりというか愛のようなものはカットよりむしろ俳優やキャラクター自体に向いている感じがして、なるほどイジョンジェという俳優のキャリアが見えるなと思ってとてもおもしろかったし、すごく優しさを感じた。
でもその合理性や質実剛健さも、「スパイ映画だから」かもしれない。目的のために私情を排するのはスパイの基本だもんね……