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橘宗吾「学術書の編集者」慶應義塾出版会

職場の図書館で発見。この際の学術書の編集者とは、私たちバイオロジストがしばしばやり取りするエルゼビアなんかの中の人ではなく、日本の大学出版会などの中の人のことです。

私も興味を惹かれてたまに買って読む大学出版会の本の実売数など、貴重な発言が載っておりたいへん参考になります。一億二千万人いても、ある分野の学術書が初発1,000を超えることは少なく、そしてそれは快挙の部類らしい。おうふ。

それで結構高いクオリティの本を出しているのだから日本語圏の学術出版、かなり頑張っていると思うのです。著者との関係を10年ぐらいかけて構築する、それを常時数十件1人で回す、適切な時期に刈り取る。企画を立て、原稿をとり、本をつくる。そうやってしっかり収益事業にする。

私たち自然科学者は著者ではあるけれど、自然相手なのでその作業は何となく上記編集者に似通ったところがあります。調べるべき企画を立て、データをとり、文章に書き起こす。

周辺分野の人がどのように生計を立てているのか、私はこれからも興味があります。そして、自然科学系研究所なのにこういう本をキチンと買って目録に入れている弊所図書館は偉いと思うんですよ。

keio-up.co.jp/np/detail_conten

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