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邦題がこの訳でいいのかはわからないが大体合ってると思う。
「エッチな話の書き方」
『How to Write a Dirty Story: Reading, Writing, and Publishing Erotica (English Edition)』(Susie Bright 著)
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非英語話者には、同じ意味のことを2つ以上の段落で長々話されるところ、たまに話題がぶれて意味が取りづらくなるところ、北米圏の固有名詞が多くて、特に有名人や最近の小説を引き合いに出されると正直よくわからん……、というところも。

一方、ニッチ小説の作家としての収支報告や出版社とのやりとりはパワフルな個人事業主の活動記録として読み応えたっぷり。出版社が用意するエディター以外に自分でお気に入りのエディターを雇い、先に見てもらえ、とか、出版社がついてこなくても、いけると思えば自費出版で出してマネタイズしていくバイタリティーとか、敬服しかない。具体的な金額も赤裸々に書かれておりおおおと思う。

全ての丁寧な仕事は時給に直すとえらいことになる。(そして、そのくらいしないとプロフェッショナルで飯は食えない)。

(続)なんでこんな本を読んでいるかというと、べべ別に兼業でエロ小説を書いて本業の品位を落としたとかで叱られたい訳ではないです。研究本もポルノ小説も、尖った一部の読者向けに作られているもので、それらの産業に関わっている人たちはどのように生計を立てているのだろう? というサンプルが欲しかった。私はずっと勤め人なので他の人たちの生き方に興味があります。

とくに出版業というのは昔から不思議に思っていて、一等地にビルがある大企業がある一方で、半端な大出版よりもすぐれたものを一貫して出す小出版があり、しかしスキルは非常に属人的で、大儲けできる仕事でもないらしい。本当に採算が合っているのか、実は皆地主だったりしないか。

作者のスージー・ブライト氏は食べていくためにお金が必要な我々側の人。高校の頃から活動家で学生新聞を作っていて、自費出版はウェルカムという何でも屋さん。その目でニューヨークの大出版と、個人スキルが高く目端の効く中小出版、自分で全部やる自分の宇宙としての自費出版、すべてに著者あるいは編集者、レビュワーとして関わってきた経験談が読めます。「現在、10万部出る本は大出版でもめったにない」「しかし、歴史上重要な本のほとんどが当時10万部も売れたことなどなかったことは思い出してほしい」などの金言も。

あと、めんどくさくなってページごとにDeepL proにぶちこんで楽をしようと思ったら、コピー制限などという小癪なものが最近はあり(AIに吸われないようにする対策ですね)、泣きながらちまちま辞書を引いて読むことになりました。英語の勉強にはなったからいいんだもう。

「エッチな話の書き方」  感想続き 書籍リンクは当スレの元投稿
『How to Write a Dirty Story: Reading, Writing, and Publishing Erotica (English Edition)』(Susie Bright 著)

作者は、セックスは人間生活の一部であり、「セックスとバイオレンス」としてしばしば雑に括られることに異論を持っている様子。クライムノベルとのジャンル越境は悪くないが、あなたの書きたいエッチな話に暴力的な要素を持ち込みたい場合、次のことを試してくれという。

最近見聞きした、または体験した暴力事件について書いてみる。
今までに最も心に残っている暴力の経験、振るった場合、振るわれた場合、あるいはそれを見聞きした場合、それはあなたにとってセクシーな体験だったか。感じたとすればどのあたりがセクシーであったか。

想像せよと作者はいう。さて、セックスとバイオレンスは同じ箱の中のものか。

中々気骨のあるポルノ活動家さんなのです。

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