音楽が好きで、作るのが楽しくて、それを好いてくれる人がいて、時にそれを商売にして、そんな単純なことの一体何に人生だの哲学だの苦しみだの悩みだの持ち込むんだ?とはそりゃ俺だって思っていた。
毎日気楽に楽しく曲つくり続けて生きていたいと思って目指していたのだ。
不思議なことに、その次元で曲を作っていると、少なくとも俺の場合は「すごいけど、あと一押し足りない感じ」でずっとくすぶることになるんだわな。
平たく言えば愛と狂気がないと一押しが埋まらないわけ。
愛とは、感謝、情、依存、執着、独占欲。ポジティブにもネガティブにも、俺には作曲だけしかいないっていう、温かくてネバついた気持ちや状況。
狂気とは正気の逆で、非合理性。そんなことしても売れない、儲からない、苦しむだけ、無駄、余計なこと、遠回り、文化、面白み。
暗いものを作れって話しじゃなくて、どんな作風にせよ、コレが伝わってこないと「あと一押し」のハードルをいつまでも超えないんだわな。
タイミングによっちゃそんなもん当たり前で楽勝であり、時に難儀なことにもなる。