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去年の文藝賞とった小泉綾子『無敵の犬の夜』めちゃくちゃおもしろかった。読者を主人公に感情移入させるスキルがずば抜けて高くて、沖縄出身30代女性の私が主人公である北九州以外を知らない中学生の男の子の気持ちを完全に“理解(わか)”ってしまう、そんな錯覚を呼んだ。簡易で具体的で本質を突く言葉選びがその現象を支えていた。

著者は今まで物語に純度100パーセント感動する体験を無数に詰んでて、それが創作に直結してるんだろうなと思えた。みんな人一倍賢く思われたり人一倍繊細と思われたりしたいがために創作をしがちなんだけどその臭みが全然なくて、ただただ良い創作に徹している人だという印象を受けて……そんな印象受ける人なかなかいない。いないよ!

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