『オランダ語四週間』
朝倉純孝著 大学書林 1971年12月発行

江戸時代を舞台にした小説を読んでいて蘭学が出てくると無性にオランダ語を学びたくなる。そしていつもすぐに挫折するのだけど、その際に手に取るのがこれ。昭和の中頃に発行された、見るからに古い様式の学習書であるがゆえ、かえって蘭学っぽい雰囲気に浸ることができる。江戸時代当時の本はさすがに古すぎて読めないし(でも国立国会図書館デジタルコレクションでアクセスできるのはつくづく良い時代だと思う)。4週間のカリキュラムで初級レベルを網羅し、最後の3日間は文学作品の訳読(対訳で100ページもある)というハードな学習書。白水社がエクスプレスシリーズを出すまでは、マイナー言語の学習書はこの四週間シリーズが定番だった。

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『オランダ語のしくみ』
清水誠著、白水社 2007年3月発行

白水社のニューエクスプレスが会話中心に言語の基礎を学ぶシリーズなのに対し、言葉のしくみシリーズは読みものの形式で「入門の入門」レベルの内容をさらっと読めるようになっている。本格的に学ぶ気はなくても少し興味がある、くらいの時に読むのにちょうどよい。昨今のように音声データDLではなくCDが付いている(しかもシングルCD)。後から参照するのには向いてない。そういう用途ではないのは承知の上で、索引は付けてほしかったと思う。

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