ベルリオーズ:レクイエム
シュトゥットガルトSWR放送管弦楽団、ロジャー・ノリントン(指揮)他
昔新日フィルのこの曲の実演を聴いたことがあるが、流石にティンパニ10対と4群のブラスセクションが盛大に鳴る「Tuba mirum」は強烈だった。あれはいくら何でも録音に収まり切らないと言うか、それをそのまま自宅で鳴らすわけには行かないw。音量を下げ気味にして実際の音量を思い出しながら聴く感じだ。
そのくらいベルリオーズが「最後の審判」に恐怖心を抱いていたのだろうが、それにしてもティンパニ10対も同時に鳴らそうなどということをやらかしたのは後にも先にも彼だけだ。因みに1830年に初演された「幻想交響曲」ではティンパニを「たった」4台同時に鳴らす程度で済ませている。
作品番号はこちらの方が若いが「レクイエム」が初演されたのは「幻想交響曲」の7年後。それでもベートーヴェンの没後10年しか経っていない。そんな時期にこんな作品が登場しているのは、どうも「オーパーツ」感が漂って仕方がない。