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激務だったころと較べると閑職といっていいような部署にいるが、忙しくタスクに追われていた日々はメンタルの不調に気がつけないほど密に稼働してたぶんむしろ気持ちはヘルシーだったのかもしれない。なまじ暇があるとプレッシャーや不安を吟味できてしまうぶん、正気を保ったままじわじわ削られるようなつらさがある。
整地された場所があるとその場のルールを把握して、抜け道を探したり、味方につけたりすることで独創性を発揮することになる。求める結果を得るためには、その場のルールを内面化し、その場の仕様通りの自分へと変容していく必要がある。
そもそも場所がないところに場所を作るとき、ルールも方法論もどこにもないので「とりあえずやってみる」ことしかできないし、推進力は気合と根性としかいいようがない。つくられていく場所をどんな仕様にするのか、どんなルールで運用していくのかは、その場その場の間に合わせのような形で制作と格闘していると事後的に定まっていたりする。
そもそも仕様やルールとは人間が動き回ることで事後的にできてくるものであるということを経験的に知ってしまうと、方法論やフォーマットありきでしか行為を起こせないという感覚が遠くなっていく。
「とりあえずやってみる」ができるかできないかは、世代や時代のギャップというわけではなく、とりあえずやってみるしかない状況を経たか経ていないかの違いでしかないような気がする。大半の人はできることなら道なき道を避けたいのではないだろうか。知らんけど。
かきないしょうご。会社員。文筆。■著書『プルーストを読む生活』(H.A.B) 『雑談・オブ・ザ・デッド』(ZINE)等■寄稿『文學界』他 ■Podcast「 ポイエティークRADIO 」毎週月曜配信中。 ■最高のアイコンは箕輪麻紀子さん作