山本ひろ子先生の名著にして、古書価格で最高ン万円となった事もある日本神仏研究の貴重書が、改訂新版として復刊されますよ。
『異神』は1998年に平凡社より刊行された『異神 日本の秘教的世界』と、2003年にちくま学芸文庫より上下巻で文庫化された『異神 — 中世日本の秘教的世界』があるのだけれども、文庫版では一部資料が省かれていて評判は良くなかったのよね。
今回の復刊では平凡社版を基としており、文庫版で削られた資料を再掲、ふり仮名と註釈を多数追加、索引も収録されて実質完全版と言えるのでは。
『改訂新版 異神 中世日本の秘教的世界 Ⅰ 新羅明神・摩多羅神編』
山本ひろ子 著
戎光祥出版
https://www.ebisukosyo.co.jp/item/753/
『改訂新版 異神 中世日本の秘教的世界 Ⅱ 宇賀弁才天・牛頭天王編』
山本ひろ子 著
戎光祥出版
https://ebisukosyo.co.jp/item/754/
同著者による個人的オススメは『変成譜』と『摩多羅神』の2冊。
『変成譜』は日本の神仏習合研究における良著だし、『摩多羅神』は『異神』執筆後新たに発見された事などが記されている、摩多羅神研究の集大成。
『変成譜 中世神仏習合の世界』(講談社学術文庫)
山本ひろ子 著
講談社
https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000312489
『摩多羅神 我らいかなる縁ありて』
山本ひろ子 著
https://www.shunjusha.co.jp/book/9784393291337.html
春秋社