粟津則雄先生が亡くなられた。ランボーを始めとした翻訳、文学・美術・音楽評論と幅広い活動をされた方だったけれども、詩人・草野心平と親交があり、生前の姿を語れる数少ない生き証人でもあった。

いわき市立草野心平記念文学館の館長、後に名誉館長となり、晩年には膨大なクラシックレコードのコレクションを寄贈されていた。2019年には同文学館で『草野心平と粟津則雄』と題された企画展が開催、記念のクラシックコンサートなども行われた。

あの企画展のポスターには、心平さんとの一つのエピソードが綴られていた。自身が解説を書いたというゴーギャンの画集を贈った後に、早朝一本の電話が来た。「粟津君。ゴーギャンの赤ね、あれ、悲しみの色だね」「僕もそう思います」……こういう会話ができる人、草野心平に出会えた事が望外の喜びであり、忘れられない思い出だと語っていたという。

粟津則雄さん死去 | 共同通信社
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粟津先生のランボオ翻訳、文体に独特のリズムがあると言うか、音楽にも造詣が深いのもあってか楽曲の歌詞を読んでいるかのような感覚があったのよね……流れが美しいんだ。

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