杉江松恋さんとの月例SFレビュー番組「これって、SF?」、10月号(9月刊行分)その1です。
私が藤井太洋『マン・カインド』(早川書房)、杉江さんが山田宗樹『鑑定』(角川春樹事務所)を紹介しています。
https://www.youtube.com/watch?si=w-2ljUAzgntImaD0&v=mY1PJTMdHNE&feature=youtu.be
『マン・カインド』は、2017~2021年に〈SFマガジン〉に連載され、単行本化を待たずに星雲賞を受賞した近未来SF長篇です。現実と地続きのいかにも有り得そうな技術と、それらが制度的に実装された社会が細密なディテールで描かれ、その中から人類の未来が立ち上がってきます。
『鑑定』は、精神コントロールデバイス〈エモコン〉が普及した近未来が舞台のサスペンスです。感情制御はSFでも定番ネタのひとつですが、ジャンルSFではあまり見ない方向へ話が展開して行きます。