杉江松恋さんとの月例SFレビュー番組「これって、SF?」、6月号(5月刊行分)その2です。
私は、不破有紀『はじめてのゾンビ生活』(電撃文庫)を取り上げました。
人類がゾンビ化し始めた未来の風景を、時系列をシャッフルしながら短いエピソードの積み重ねで見せて行きます。ゾンビ差別の時代から人類との共存、宇宙進出、そして滅びへ。動画中でいくつか連想される作品のタイトルを挙げましたが、どれとも違う読み味の異色ゾンビSFです。
杉江さんが紹介されたのは、鯨井あめ『沙を噛め、肺魚』(講談社)です。
沙に覆われた世界を舞台にした青春小説です。動画中でも少し触れましたが、父親はじめ主人公を取り巻く人たちの造形などから、とても“今”を感じる作品だと思いました。ボカロ曲なんかと親和性が高そうな印象。鯨井あめ作品は、過去作も含めて、SF読者にも届いて欲しいです。
https://www.youtube.com/watch?si=L8ix1CXNI6TcKZ4H&v=jmA0XyXHfp8&feature=youtu.be