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杉江松恋さんとの月例SFレビュー番組「これって、SF?」、2月号(1月刊行分)その3です。

私は、1月号で取り上げ損ねた、昨年12月刊行の中村融編『宇宙探査SF傑作選 星、はるか遠く』(創元SF文庫)を紹介しました。
1960年代の作品を中心に編まれたアンソロジーです。いま読んでも楽しめる宇宙SFの秀作が揃っており、読者のSF歴に応じていろんな楽しみ方ができると思います。
動画では触れてませんが、ハリスン、ディクスンの並びは作者・作品ともに良いですね。ちなみに、先月『宇宙の果ての本屋』の「水星播種」を読んで思い出したブリッシュ作品というのは、本書巻末の「表面張力」でした。

杉江さんが紹介されたのは、芥川賞受賞作、九段理江『東京都同情塔』(新潮社)です。
AI使用が話題になりましたが、ザハ案の国立競技場が実際に建設されたもうひとつの東京を描く改変世界ものでもあります。
私は、言葉-建築-街……抽象にかたちを与えるものについての小説として興味深く読みました。動画中ではもごもご言ってますが、ザハ国立と同情塔が同じ視界に収まるイメージも、作中のさまざまな思想・考察と共鳴して秀逸だと思います。
youtube.com/watch?si=L7gzaT9-E

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