今更ながら「11月上旬にハリウッドで“イスラエル軍が提供した10/7のハマス攻撃に関するビデオ”が上映された」という記事を読んでいて(リアルタイムでも見かけたけど詳しく調べてなかった)、主催者のひとりが「SKIN/スキン」のガイ・ナティーヴだと知ってちょっとショックを受けている。イスラエル出身とは知っていたが…そうなんだ……

※例えばこの記事のコメント等から、かなり積極的に関わっていると推測している
i24news.tv/en/news/israel-at-w

※上映会当日の様子についてはTHRの記事が詳しかった
hollywoodreporter.com/news/gen

イスラエル側の視点を描くにしても、自分で映画を製作するならまだしも、軍が編集した映像をそのまま上映するのはド直球のプロパガンダではなかろうか。
「SKIN/スキン」のような社会的なテーマを扱っていても、そういう直接的なプロパガンダに関与してしまうのか……

とショックを受けていたのだけど、シオニストだと言われているヘレン・ミレンがイスラエルの首相を演じる「Golda」もガイ・ナティーヴが監督するんですね。しかもユダヤ人ではないヘレン・ミレンをあえてキャスティングしたのは監督の希望なんだ。

vogue.co.jp/article/helen-mirr

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「SKIN/スキン」は白人至上主義から脱却しようとあがく白人男性を描いており、もちろん彼の転向には意義があるが、でも途中で出てくるムスリムの青年たちは誰にも助けてもらえなかったんだよな…それって非対称では…と公開当時考えていたんだよね(明確にヘイトクライムと伝わるように描かれてはいる)。
あのときにぼんやり感じたものを、もっと突き詰めておくべきだったのかもしれない。最近こういうことをよく考えています。

ガイ・ナティーヴ、新作の「タタミ」は「聖地には蜘蛛が巣を張る」のザーラ・アミール・エブラヒミとの共同監督で、「イスラエルとイランがコラボした映画は初めて」とも言われていて、東京国際映画祭で評価がメチャ高かったから劇場公開したら見たいと思っていたんですが。

「タタミ」は「イランの女子柔道選手が国際大会で勝ち進むが、イスラエルの選手との試合を避けるために政府から棄権を要求され…」というストーリーらしく、イラン政府に批判的な内容なのは明らかで。
今のイランには批判されるべき点が多々あるのは承知しているが、大っぴらに親イスラエルの立場を表明している監督がイランを批判的に描く映画を、どういう気持ちで見たら良いんだろうか…と思ってしまった。

eiga.com/news/20231029/15/

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