昨日は野嶋剛さんの『香港とは何か』を読み終わった。結局香港旅行の直前になってしまった。自分は香港映画と華やかな都市というくらいのイメージしかなかったのだけれど、東西冷戦の最前線として、朝鮮半島、台湾海峡と並んで三つ目の「分断」に香港と深圳の境界線があったという話は勉強になった。

そしてそれが香港返還によって(当たり前だし絶対に忘れてはならないのはイギリスと共に日本も香港を占領していたということ) 「内なる境界線」として香港内部に「一国二制度」という分断が引かれたまま。近現代史の歴史認識の基本的なところをしっかり説明してくれる本だった。香港の東ベルリン化、または想定される未来のシナリオとして最終章で示される「北アイルランド化」「マカオ化」という設定は恐ろしくもありながら否定できない切実さがあった。そして2023年、事態はもっと進行している。この本の中では筆者が自らインタビューしている場所が多くあり、運動の最前線や香港から台湾に逃れた人とでまた色彩の違う現状認識を知ることができた。

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つい先日、アグネス・チョウさんがカナダへ事実上の亡命をしたということが報じられていたが、2019年1月に彼女は「昨日のチベット、今日の香港、明日の台湾」と話していた。運動をしたり、関心を持つことをどんどん外側に広げていかなくてはならない。外にいることは関心を持つことの妨げにはならない。

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