いざ好きなキャラクターに花を一輪当てると思うと難しいな。
私の中では、マインちゃんは可憐でちょっと野の花っぽい感じの方が似合うと思っていて、金盞花や矢車菊(コーンフラワー)、紫苑とかかなあ。何か菊科になっちゃうね。
撫子とかも似合うと思うんだけど、大伴家持の「秋さらば見つつしのへと妹が植ゑしやどのなでしこ咲きにけるかも」が思い出されてちょっと撫子は無理……ってなってしまう(これは妻を亡くした家持が詠んだ歌なので)。
「夢の花束」で当てた通り、紫陽花は似合うと思う。「オルタンシア」という名前は、女性名が先にあってそれが紫陽花の花に転用されたみたいだけれど、やはり女性の名前のイメージだし、シーボルトと滝のエピソードもあるし。
フェルディナンドは結構チューリップの印象があるんだけど、一般的なチューリップのイメージって幼稚園の名札とかそういう系になっちゃうからちょっと難しいな……て思う。白とか淡いピンクのチューリップを抱えているイメージがあります。彼にとってのマインがチューリップっぽいのかもしれない。私の中で。
何となく白い花を合わせたくなるのは、彼に気高い印象を持っているからかもしれない。白木蓮(マグノリア)とかは似合うなあと思うし(花言葉は「崇高」「威厳」なのも似合う)、アーモンドの花も良い。鈴蘭やスノードロップ、馬酔木などの、鈴なりになっている花も似合うなあ。何となく初春の花を選びがちなのも彼の印象が冬と春の狭間の感じがするからなのかな。
(馬酔木については、「磯の上に生ふる馬酔木を手折(たを)らめど見すべき君がありと言はなくに」が第五部の彼っぽいというのはある。でもこれ挽歌だな)
フェルディナンドに似合う花を選ぶというより、どうしても彼にとってのマインがどのような花なのか、に寄ってしまうねえ。
マインの存在抜きに彼に花を選ぶというのは、思った以上に難しい。
まあそれを言うと、矢車菊はツタンカーメンのイメージとかもあるからなあ。花を選ぶというのはそういう面もあるから、楽しいけれど難しい。