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「アバター:ウェイ・オブ・ウォーター」を観てきた。あえてイケてないレビュー風に書くと「転勤で知らない土地に家族皆で移ってきたら、息子達は学校でイジメにあったり自治会長の娘と恋に落ちたりで毎日てんやわんや!お父さんはあちこちに気を遣ってばかりでもう大変!お母さんもイライラしっぱなしで肩身が狭い!やっと新しい暮らしに慣れてきたと思ったら、昔の上司が地の果てから追いかけてきて死ぬほどしつこい!」というお話で、ひたすら家族とはかくあるべし、父とは、兄とは、自然との接し方とは...等々、なんらかの「かくあるべき」規範を示され続ける怒涛の3時間12分だった。家父長制的な家族のあり方を疑ったり、「〇〇に生まれたならこうあれ」と言った役割の呪いに縛られない生き方を示したり、古い規範を再生産してきた物語をもう一度検証しようとする手つき等は一切なく、かくあるべき正しさについてのご高説を賜る作品で壮絶だった。個人的には父親がずっとトーン・ポリシングをしているのが気になった。誰かが感情的になるとすぐに「まずは、冷静に」などと言っていて、「やめとけ」と思った。昔の大作ってこうだったなぁ...と再び思って帰った。

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