『眩暈 VERTIGO』9回目の所感など
上映後のトークショー。撮影に出発するのも賭けなら、撮影中に詩ができあがるかも賭け、コロナで映画館が営業停止したり、配給会社通さない配給が困難さ…もはや甥か姪のようにこの映画を観ている自分。
井上監督「地図と時間がこの映画の脚本」
最近観た『アウシュビッツの生還者』、戦後ボクサーとしてアメリカに渡ったヘルツコが、何とコニーアイランドの浜辺を歩いていた。符合である。
メカスもヘルツコも、迫害された者として、移民として、あるいは難民として、ニューヨークそしてコニーアイランドにたどり着き、あの光を、観覧車を見て、絶望の後でまばゆいばかりの夢と直面したのだと思うと、私も夜景の放つ明るさに射し貫かれるような思いがしたのでした。