『紡ぐ乙女と大正の月』最終回の感想 ネタバレならびに性行為に関する話題が含まれます
まんがタイムきららの雑誌カラーに反してまで唯月と紡のセックスのシーンが描写された理由は、家制度と同性愛の両方への抵抗だったのではないかと思う
唯月は家が決めた人と結婚させられて家の存続のために子供をもうけることになっているが、初めて体を許す相手は矯正された結婚相手ではなく好きな人が良いに決まっている。そういう当然の願いをなんとか叶えるために、残された時間でやや唐突ながらもその選択をしたのだろうと思う
大正時代はエスの文化があったとはいえ、肉体的な・あるいは権利的な方向での同性愛はないものにされているように思われる。奇しくもそれはまんがタイムきららの誌面に酷似している。性行為の生々しいくらいの描写は過去(大正)から現代(まんがタイムきらら)に至るまでの差別へのカウンターのように思われる(もっともNEW GAME!!の最終回後では同性婚を明確に描写したように変化の兆しはある)