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奥野克巳『はじめての人類学』(講談社現代新書)を読んだ。 

著者的に人類学で絶対外せない四人であるマリノフスキ、レヴィ=ストロース、ボアズ、インゴルドの仕事をまとめた内容。松村圭一郎『旋回する人類学』よりもオーソドックスな読みやすさを感じた。

マリノフスキの機能主義(部分が全体の一部として機能し、全体を動かしている、というデュルケームに由来するアイデア)の説明はすごく参考になった。レヴィストロースの構造の説明もわかりやすくて助かった。

ただボアズのチョイスが弱く感じてしまった。文化相対主義の創始者的位置づけにあり、かつアメリカの人類学の祖みたいな扱いという意味で重要だというのだろうが、マリノフスキやレヴィストロースと比べると…。
またインゴルドも詳しくまとめてくれているのだが、正直ほとんどピンと来なくて、人類学のあり方を根底から変えようとしていると言われてもよくわからなかった。

自分がすごく影響を受けたギアツは一言くらいしか言及がなくてちょっと悲しかった…。

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