〈その踝から濡れてゆけ 一行の詩歌のために現(うつ)し世はある〉(笹原玉子)
かっこいい。後押しをしているようにも読める。でもよく考えると、なぜ「濡れる」という表現を取るのか。境い目のようなところに立っていて、そこから水のある方へ一歩を踏み出すようなイメージが湧くが、そのイメージで何を表現しているのだろうか。
とか思って検索して調べてみたら、この歌は作者の歌集の冒頭に置かれた歌で、信条表明のようなものであり、作風的に情景をあまり深く考えなくともよい?みたい。
http://petalismos.net/tanka/tanka-backnumber/tanka154.html