『占領の囚人たち』上映会で上演の記録映像を観ることができた。大変つらい芝居だったけど、観てよかったです。

第一部の冒頭から、刑務所での暴力的な尋問を見せられて息が詰まる。劇中で再現される「囚人」たちへの拷問や非人間的な扱いは舞台上の虚構だとわかっていても見ていて苦しく、演じている俳優さんたちの負荷が心配になった。それでも実際に収監された経験のあるパレスチナ人俳優のカーメルさんは「優しすぎる」と言う。

上演されたのは2023年2月で、この舞台で描かれている囚人は主にヨルダン川西岸地区の人たちだという。つまり現在のガザはもっともっとひどい状況にあるということ。

第一部には男性しか登場しないが、第二部の『I, Dareen T. in Tokyo』では逮捕された詩人のダーリーンの過酷な状況とあわせて、イスラエル人劇作家のエイナットとダーリーンの交流が描かれる。この女どうしの連帯がほんとうに良かったし、このひどい現実を終わらせる希望への手がかりだな、と感じた。
jiji.com/jc/article?k=20240331

俳優さんたちが現地に飛んでワークショップを行っていたことや、ダーリーンの私的なトラウマにまつわる語りを削るか残すかという話し合いが行われたことなどを、はっきり知らせてくれていたのも誠実だったと思う。

観ていて苦しくなった観劇体験というところで私は『BENT』を思い出したんですが、あれはアウシュビッツの話で…もうほんとうに、ほんとうにやりきれない。
しかも『占領の囚人たち』は現在進行形のドキュメントで、上演された時点より現在ははるかに事態が悪くなっているわけで…

5月6日以降にオンライン上映の予定があるそうなので、気になっているかたには観ていただきたいなと思います(尋問や拷問、性暴力の描写があるのでご注意ください)。
具体的な情報が出てきたら私もシェアしますね。

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オンライン上映のチケット購入ページができていました!こちらです
prisonersoftheoccupation2405.p

何度もすみません!『占領の囚人たち』配信開始以降の購入ページはこちらだそうです
prisonersofoccupation2405.peat

ハマスがガザでの休戦案を受け入れたものの、合意には至っておらず、イスラエルはラファを侵攻しているというニュースが流れてくる。
停戦はもちろん即刻行われるべき。でもそれだけでは足りなくて、いまの空爆や攻撃がいったんおさまったあとにも『占領の囚人たち』で描かれているようなこと、パレスチナの人たちが政治犯として拘束されて非人間的な扱いを受けるようなことはあってはならない。イスラエルによる「占領」を完全に終わらせてほしい。




jp.reuters.com/world/security/

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