あとアメリカのイスラエル援助について、2014年のガザ侵攻の際にもアメリカはイスラエルへの追加の武器供与を可決していた、しかも上院議員の全会一致で、というのはショックだった。「バーニー・サンダースも反対しなかった」のだと。親イスラエル団体を敵に回したら当選できないから、内心はどうあれそのように振る舞うしかない、それでも政権内部にバーニー・サンダースがいないよりはいたほうがいいし、大統領だってトランプよりはオバマやバイデンのほうがましだから…って、こんなの『善き人』で見たやつじゃん。ユダヤ人の親友に「自分のような人道主義者が内部にいたほうがいい」って言い訳してナチに入党する主人公だよ。
そもそも『善き人』のような素晴らしい舞台を生んだイギリスだって、今回の国連の「即時停戦」決議では棄権しており(日本もだが)、遡れば第一次大戦後のイギリスの外交が今に至るまでの問題の発端のひとつでもあるわけで…などと考えはじめると、『善き人』の見え方もまた変わってきてしまう。