このフローレンス・ピューのありかたはほんとうにかっこいいなと思いつつ、私はけっこう肉体がこわい。毛が生えていて、体温と体臭があって、いろいろ分泌したり排泄したりする生々しい肉体がこわい。「無機」への憧れは10代から消えたことがない。
どんな表現でも基本的には古典より新しいものに惹かれがちなんだけど、ダンスだけはクラシック・バレエがいちばん見やすい。強固な型が生々しさを抑えてくれるからだと思う。前衛の舞踏とか、こわくて観られない。ピナ・バウシュもめちゃくちゃこわい。

この恐怖感はおそらく性嫌悪と地続きだと思う。生々しい性愛や肉体がこわいのは私が幼く未成熟なせいだ、まとめて「克服」しなければ、と思っていたこともあったけれど、最近はとくに性嫌悪のほうは開き直ることにしている。セックスに嫌悪感があっていけないことある?
elle.com/jp/culture/celebgossi

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ただ、私のこういう恐怖感はホモソーシャルへの親近感にすり替わりやすいし(実際、ただホモソーシャルな関係性を長いことAro/Aceっぽさだと誤認してありがたがっていた)「女性は貞淑であるべし」「肉体は管理されてあるべし」みたいな価値観と同一視されかねないのも嫌だなあ、とは常々思っている。

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