松濤美術館「私たちは何者?ボーダレス・ドールズ」を観てきた。
平安時代の人形代から始まり、雛人形や武者人形、工芸品、マネキン、関節球体人形、フィギュア、ラブドールまで網羅されていてめちゃめちゃ面白かった。同じ作家が商業目的で製作したマネキンと美術品として扱われている彫刻作品を並べて、「彫刻」と人形製作の関係を意識させる展示のしかたもとても良かった。
呪殺したい相手の名が生々しく残る人形代をはじめ、「怖い」と感じる人形がけっこうあったと思う。生人形の緻密さ、精巧さも少し怖かった。お土産物っぽい素朴な佇まいの木片人形や諸国名玩集はとてもかわいかった。
平田郷陽、天野可淡、四谷シモンなど有名な作家の人形たちの存在感もさすがだった。四谷シモンは「ルネ・マグリットの男」みたいな人形も作っていたことを初めて知って新鮮。
中原淳一が自分のために作ったという男性と少年の人形も印象的だったな…
蝋人形のドストエフスキーや、『新世紀エヴァンゲリオン』のアスカもいました。
https://shoto-museum.jp/exhibitions/200dolls/