家族が新型コロナを発症した。幸い私を含めて他の同居家族の体調は変わらず、本人も回復し、医師から指示された自宅療養期間はそろそろ明ける、というタイミングで、深夜に起こされた。
症状の聞き取りをし、消防庁の救急相談センターと近所の大きな病院の夜間救急に電話をかけて相談し、ひとまず薬を飲んで様子をみる、で落ち着いた、のだが、完全に目が冴えてしまった。
本人も言っていたけれど、症状のつらさ以上に不安だったんだろうと思う。熱が下がり、急性期を過ぎたことで不安が出てきてしまったのだろう。
ほんとうなら隣に布団を敷いて寝たほうがいい状況だろうが、私は心配症状でまだ感染への警戒を緩められず、手を消毒して自室に戻った。高齢とはいえ大人でも心細いのに、患者が子どもだったらどれほどつらいことかと思ったし、そりゃ家庭内感染も広まると痛感した。隔離をしていたら背中もさすってやれないのだ。
私はいわゆる「濃厚接触者」の状態で友人に会うなどしてしまい、いや5類移行したのでもう「濃厚接触者」という概念はないのだが、そういう問題ではないしとにかく5類移行のことはめちゃめちゃに恨んでいる。
それにしても、看護とか介護とかは大変な仕事だ。たったひと晩のことでこれだけ消耗するのに…と考えると気が遠くなる。