復刊された上野英信『地の底の笑い話』(岩波新書)、ものすごーくよかった。感動の1冊です。名著なのですでに読んでる人も多いと思いますが、中高生諸君に強く推したいですね。
「わたしはその一つ一つに耳をかたむけながら、労働者にとって、労働とは何であるか、職場とは何であるのか、愛とは何であるのか、死とは、性とは、夫婦とは、仲間とは、いったい何であるのか、あらためて根本から考えなおさずにはいられなかった。なによりも、わたし自身その一員として働いてきながら、労働者の歴史について、思想について、人間そのものについて、じつはなに一つ知らなかったのだということを、いやというほど思い知らされたのである。」