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東京創元社さまより献本拝受。『紙魚の手帖』vol.12 は夏のSF特集ということで、書き下ろし短編や翻訳、インタビューなどSF盛りだくさん。
鯨井は去年の8月頃から今年の初夏にかけて刊行された翻訳SFのレビューを担当しております。どんなセレクトかは読んでみてのお楽しみ。8月12日発売。

(公開範囲を間違えていたことが分かったので再トゥートです)

ジョン・スラデック『チク・タク・チク・タク・チク・タク・チク・タク・チク・タク・チク・タク・チク・タク・チク・タク・チク・タク・チク・タク』(竹書房文庫)、書影公開OKが出たのでアップします。
装画はGASさん、カバーデザインは坂野公一さんです。
8月末発売予定。

キム・スタンリー・ロビンスン「ラッキー・ストライク」(SFマガジン1996年9月号/後藤安彦訳)読んだ。
史実では広島に原子爆弾を投下したエノラ・ゲイが事故により大破し、代わりとしてラッキー・ストライク号が任務に当たることになった。爆撃手を命じられた主人公は、悪夢を見る。原子爆弾を投下されたあとの、地上の地獄のような惨劇を。
彼は機上で苦悶した末、投下のタイミングをずらしてしまう。原子爆弾は広島市街を逸れ、人のいない森へと落ちる。これがデモンストレーションとなり、原子爆弾は犠牲を出さないまま、戦争は終結へと向かう。しかし主人公は、反逆罪で銃殺刑を下される。
彼は、その後彼の名を冠する団体を中心とし、核廃絶を達成する未来を見ることのないまま、処刑されてしまう。だが、彼は間違いなく英雄となったのだ。

一種の改変歴史もの。ともすれば自己正当化されてしまいがちなアメリカの原子爆弾投下に対する価値観のなかで、一石を投じた反戦テーマの作品であり、この時期にこそ読まれるべき名作。

チクタクのカバーと帯のデザインを送ってもらったのだが……すごすぎ。M上さんと装丁の方のセンスが爆発してる。これは早くお見せしたい……。

というわけで「カモガワ奇想短編グランプリ」やります! 審査基準は「奇想あふれる優れた短編小説」。みなさんの日常に風穴を開けるような奇天烈な発想の作品をお待ちしております!! 詳しくはnoteの記事を参照のこと。
note.com/kamogawagbooks/n/n0b3

シャイニングのTシャツ(左)が金網に引っかかって破けたので、親に送って縫ってもらったのだが……。
送り返されてきたら双子が2ペアになって返ってきてビビったわよ。

ヴァージニア・ウルフ「フィクションの中の超自然」The Supernatural in Fiction、訳すかーと思ってこまごまテキストを用意してたらもう疲れてきた……。また元気のある時にやりまーす。

「ライカを探して」目当てで短編集丸ごと買っちゃったんで、また全部読んで感想を投稿します

Laura Mauroの短編"Looking for Laika" 読んだ。
冷戦真っ只中の英国が舞台。祖父からソ連の宇宙犬ライカの話を聞いた少年は、妹にでっち上げのライカにまつわる物語を語って聞かせる。ある日隕石が落ちた時、妹は宇宙船を見たと言い張り、少年はロシア語の描かれた板を拾う。その後核戦争が勃発、イギリスも犠牲となり、少年は両親を失う。
その数十年後、学者となった少年は、学者仲間に札に書かれたロシア語がライカの別名であったことを知らされる。妹が見た宇宙船は、本当にライカが乗っていたものだったのかもしれない。少年は数十年の時を経て、妹に真実の物語を語る。
かなりエモくて泣かせる。2018年の英国幻想文学賞短編部門受賞作。

金属バットがマンゲキ出禁になった時のことをうっすら思い出す

短編の翻訳の初稿ができあがったので、ひとしきりパーティ気分でいたい。

ツギクル、18本披露されたネタのうち10本は予習済みだった。これを多いと取るか少ないと取るか……。

神保町の劇場にも行った方がいいんよなー……と思いつつ、非吉本のライブばっかり行くから、逆に東京吉本の若手が分からなくなっていく。シンプルに非吉本のライブの方がライブの値段が安いんですよね。

円城千葉山本鼎談の「AIはニューラルネットワークなので中身でどういうことが起こってるかわかる、ニューラルネットワークの精神分析をすべき」云々の下り、チクタクにまんま同じことを言ってる下りがあったので、あんまり他人事ではなかった。
当然スラデックなのでジョークにしてしまう訳だけど。しかし、AIと芸術の絡みという点では、やはりスラデックに時代が追いつきつつあるのでは、という感もちょっとする。

文學界8月号掲載の円城塔×千葉雅也×山本貴光の鼎談「GPTと人間の欲望の形」は刺激的なトピックが何個も含まれていてかなり面白い内容なので、生成AIに関心がある人は目を通しておいた方がよいかも。

くじらい さんがブースト

レイ・ネイラーのThe Mountain in the Sea、SFマガジンの4月号で鳴庭真人氏が紹介してましたね。蛸とのファーストコンタクトSFらしい。

>「……ピーター・ワッツの《ブラインドサイト》二部作に匹敵する二十一世紀のファーストコンタクトSFの力作といえる。」

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