3歳児神話解説
https://www.editus.jp/archives/10794
"こうした知見からは、母性や「3歳までは母の手で」という物語が科学的な根拠の乏しい、イデオロギー性を帯びた神話であることが確認できる。そして、1998年にはこれらの見解をふまえたかたちで、厚生省(当時)が、かつて政府や行政が主体となって広めた3歳児神話について、「少なくとも合理的な根拠は認められない」との見解を『厚生白書』内で示すこととなった。"
"(2000年代のバックラッシュの)過程では、「3歳までは母の手で」という物語を再評価し、従来の性別役割分業や母親による育児にプラスの効果を見出そうとする科学的知見も散見される状況となっている。いったんは公的に「神話」として否定された子育てのあり方に回帰し、その「正しさ」を科学的に示そうとする試みからは、強いイデオロギー性を読みとることができる。"