※昆虫、集合体注意 ヘボ飯(蜂の子ご飯)を作ったよ 

同居人が岐阜県恵那市串原温泉のヘボ祭りに参加してきた。ヘボとはクロスズメバチの幼虫のこと。この地域では伝統的に蜂の子を甘露煮や炊き込みご飯にして食べるらしい。お祭りでは飼育された蜂の巣が売りに出され、同居人は整理券の番号が遅くて買えなかったのだが、大きな巣を買って持て余していた人から少し買い取らせてもらったそう。巣は1キロ1万円が相場。夜に帰宅し、巣から幼虫やさなぎを取り出す「ヘボ抜き」が始まった

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※昆虫、集合体注意 ヘボ飯(蜂の子ご飯)を作ったよ 

ピンセットでちまちま抜いていくヘボ抜きは深夜まで及ぶ過酷な作業だったが、不思議と没頭できる。YouTubeなどの角栓を抜く動画に似ている。巣を守り育ててきた蜂からすればたまったものではなく、かわいい・申し訳ない・おいしそう・楽しい・残酷だなどの気持ちがごちゃまぜになる。

※昆虫、集合体注意 ヘボ飯(蜂の子ご飯)を作ったよ 

幼虫は最終的に300g近くになった。甘辛い佃煮にし、半分を炊き込みご飯にした。幼虫は生で食べるとそら豆の薄皮のような風味。調理中もできあがりもつくづく「虫だな〜」と思うしかない見た目。無理な人は本当に無理だろうな。ヘボ飯は幼虫と成虫で食感と味が違っていて、幼虫は豆っぽく、成虫は小エビに似ていてほのかにエグみがある。入れてないのになぜか山椒やレモンを思わせる柑橘系の芳香がする。おいしかったです。私たちはたとえば普段しらす一匹一匹の死を意識したりはしないわけだけど、ヘボ飯にはそれがある。さらにいうと最初は意識していてもそのうち慣れてしまう、という体験をする。

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