仲俣さんの投稿は往々にして「出版業界人がどの世界しか見てないか/見えてないか」を明らかにしてくれるのよね。業界の仕組みを適正化する必要があるのは確かにそうだけど、文フリに来て散財できる人というのは「文フリに来て散財できるだけの経済的/心身的余裕がある」というだけのことでしかなく、残念ながらそのような者の割合は世間一般からしたら数%程度で、根本的な解決を図るなら社会全体の貧困や各種課題をどうにかしないとならない、という点が基本的に抜け落ちている。

入場料1000円+電車&モノレールの交通費+本の購入費を賄えること、そしてあの大混雑する会場をスムーズに移動できる身体を持っているということ。少なくともここをクリアしなくてはならず、この壁は出版業界人が想定するよりも遥かに高い。

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Twitterが崩壊してインプレッションが伸びない!宣伝がうまくできない!だから本が売れない!みたいなことを言ってあわあわしているよりも、SNS=販促以外の面で取りこぼしているお客さんのことを想像して改善点を探るほうが、よっぽど利益に繋がると思うけどね。

文フリ東京には未来がある、というような興奮がここ数年は毎回毎回SNSにあふれるけども、最多人数を記録した今回も出店者4000人に来場者10000人「しか」来てないんだからね。文フリ東京に来れる人数は1億分の1万人なの。そして文フリ前後はその反動で本屋店頭の売上は下がる傾向にある。だから「総量」は増えてない。

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パイの総量を増やすこと、そしてそれをいかに分け合うか。これを試行錯誤していけるプレーヤーの数が増えないと社会は痩せ衰えていくわけでして。

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