Twitter、いまはもう「これは言っておかねばならないな」ということだけ言いにいく場所に少なくとも個人アカウントはなっていて、お店アカウントのほうが問題だったりする。でもさすがにもうその時期は近づいているように思える。
とはいえ。とはいえである。
結局のところ、現時点ではTwitterがもはや2ちゃんねると化しているということに気がつかないまま使っている人が大多数であり、そうである以上そこにある程度関与をしていかないと「なんもわからんまま2ちゃんねる化した空気を吸い続ける」人がなんの抵抗もなく増え続けてしまう。となると、Twitterはもはやまともではない(使うべきではない)ということを周知させつつ、みなで徐々にソフトランディングしていかないといけない。だから、環境把握がうまくできている者のみがさらっと退避することには、どうしても恐ろしさを感じてしまう。
いっそのことマスクがもっとクソな環境(主にシステム面で)にしてくれれば、シンプルに「使いにくい」という理由でユーザーが離れてくれるので、むしろそのほうがいいのかもしれない。
だから、Twitterというものに10年とかの時間を費やしている私たちはみな、例外なく「(掲示板)オタク化」していると自覚したほうがいいのだろう。左派だとかリベラルだとか関係ない。だってそういう立場を自認しているであろうアカウントの投稿も、往々にして粗雑さを排しきれていないし、なんなら「言ってることは真逆だけど、言い方はネトウヨとまったく同じ」みたいなこともよくあるから。そういうのは結局、掲示板文化を吸い続けた結果の無自覚な「2ちゃんねらー化」であり、そういう抵抗のしかたをしていたところで「場の強化」にしかならない。
となると、ウケない投稿、バズらない投稿によってでしか抵抗は成り立たないとも言えるかもしれない。Twitter=2ちゃんねる的掲示板の文化を意図的に無視した振る舞い、それが必要になるということ。もちろんそれはなかなか結果に繋がらない。だから心が折れる。そして安易な方法に頼る。そういうのはもうやめよう。Twitterを使うことでできる抵抗は、目に見える結果を求めてやってはならない。いいねやRTという報酬による快楽によって投稿意欲が増されるのもまた、2ちゃんねる的掲示板文化のひとつだから。そこには乗らない。ウケなくていい。とにかく水を差せ。慎重に、粗雑さを可能な限り排した言葉や態度で、ウケ狙いの文化に水を差し続けろ。
ちなみに本屋lighthouseのTwitterアカウントを即座に停止しない理由は、フォロワーの中にTwitterでしかうちの情報や投稿を見れない者がいるかもしれない、その可能性があるうちは無責任に勝手に退場はできないからです。反差別反ヘイトをポリシーに掲げているからこそうちを頼りにしてくれている者がいる以上、その者たちを置き去りにするわけにはいかないんですよ。だから少しずつ軸足を移しているし、移していきますよということも定期的にお知らせしている。
そもそも昨年秋にMastodonアカウントを作り、インスタも活動量を増やしたのは、Twitter改悪で居場所を奪われたマイノリティたちのためだった。たしかにそこには宣伝や利益確保の意味合いもあるが、そこを第一義としてやっているわけではない。その優先順位は絶対に間違えちゃいけないからだ。
煽り、嘲笑、悪ふざけ、誇大表現、などなど。これらの要素を含んだ「左派・リベラルの抵抗」は、実際のところ2ちゃんねる的掲示板の延長線上にあるTwitterにおいて、あるいはあらゆるSNSにおいて、すべて逆効果になると考えたほうがいい。それらはすべて、2ちゃんねる的掲示板文化を持つ「場の強化」にしかならない。