シンプルで、だけど笑えて少し寂しくて、社会風刺で、すごい映画だったなぁ。
アキカウリスマキの映画で見たものは、大体男性主人公視点だったけど、今回は女性の視点にも寄っている感じがしたのも良かった。やっぱわんちゃんが可愛いよね。姉妹デュオの曲の歌詞がすごくて、「コンクリートで足が固められていて墓場にさえ近づけない」みたいなフレーズが印象的だったなぁ。
フィンランドの男性のイメージは酔っ払って銃をぶっ放しているイメージ…とどこかで見たんだけど、ホラッパの酒癖と時々言う「タフな男はそんなことしねぇ」みたいな態度がそういう男性のイメージを表していて、でも映画のどこかで決心してアルコールを辞める流れが良い。
アンサもホラッパも、友達がいるのも良い。
そしてカウリスマキ映画はファンタジックに見えてすごく社会派で、実労働者の悲哀と苛立ちが表現されているのも現代的なんだよな。