マタイ伝20章 葡萄園の労働人の譬喩
12 「この最後の者たちは一時間しか働かなかったのにあなたは一日中労苦と暑さと辛抱したわれたしたちと同じ扱いをなされました。
13 そこで彼はそのひとりに答えて言った「友よ、わたしはあなたに対して不正をしていない。
あなたはわたしと一デナリの約束をしたではないか。
14 自分の賃金をもらって行きなさい、わたしはこの最後のものにもあなたと同様に払ってやりたいのだ。
「ここに、賃金は労働時間や労働成果の対価として支払われるのではなく、ただ存在するだけで恩恵に与かれるのだという考えがある。
障碍者が我々にどのような貢献をしているのかは、誰も知らない成果とか効用といった短視眼的な尺度で、その存在の意味を推し量ることなど到底できないのだ。」(ララビアータ 田島正樹の哲学的断想