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「竹内は‥「現在」を鞭うちながら「伝統」を救い、歴史を遡ろうとする。その際に、竹内は出来事を救済するために終末論的な歴史意識とアレゴリー的な方法を要請した。その仕事の結晶が中国文学とりわけ魯迅の翻訳と解釈であったのだが、ここで思い起こしておきたいのは、その仕事の背景には戸坂潤(1900-1945年)が存在しているということだ。(中島隆博『思想としての言語』岩波現代全書2017年、p.98)

ひとつの仕事の中には歴史経過の全体が保存されている。それは「抑圧された過去の救済(解放)」という人類の普遍史のことだといっていいだろう。
ベンヤミン(1892-1940)と、戸坂潤、竹内好(1910-1977)の仕事がここで重なる。

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