ご本人も言っていた通り、11年前のこの寄稿では「普通の日本人」のナショナリズムを批判対象にしているけど、書いていること(批判しているもの)は同じ。以下に引用するけど、これ、昨日の記事に書かれていても全然驚かないし、違和感のない文章でしょう?
"政治セクトにも宗教セクトにも共通する特徴は、ものの言い方がきわめて独善的なことである。社会への批判については共感する部分があったとしても、自分たちの言い分を主張するときの、世を軽蔑し自分たちを優越視する態度は、とても受け入れられるものではなかった。自分たちの正義を疑いもせず、絶対視し、批判者は敵だと見なす攻撃性を隠さない。"
「正義依存」という言葉だけに反応して、「凡庸な表現だ」とか批判している人も見かけたけど、彼の言っていることは11年前と同じで、「正義依存」という言葉は、「仮にそのように名付けておこうか」くらいのものであって、そこは割とどうでもいいんだよ。