ファンテ「犬と負け犬」をよみ終えました。これもよかったです。英語のタイトル「My Dog Stupid」の意味は5章で明らかになります。それにしても Stupid とは。文章が「満ちみてる生」よりもさらに丸くなった印象。語り手の名前はヘンリ・J・モーゼスで、それなりに裕福で4人の子どもたちはそろそろ成人を向かえつつあります。ヘンリーや奥さんのハリエットからも人種差別的発言が少なくないですが、それでも何というかファンテは人間のすべてが好きなんだなと感じます。ヘンリーが犬を飼うことへの想い、犬と家族の関係のリアルさが魅力かなと思っています。