大統領選後、普段さほど政治的ツイートをしてこなかった、どちらかと言えば左派系と思しきアメリカのスポーツ系アカウントが、揃いも揃って女子スポーツは生物学的女性の為に、ということを言い出し始めていて、今まで大変だったんだなあと、置かれていた状況をいろいろと察する。特にカレッジスポーツの現場で抵抗しようという動きが表面化していて、やはりここが最前線になったかと。

米国だとバレーとバスケに、英国だとサッカーとダーツ、そして両国で共通しているのはサイクルレースにマラソン。まあリアトーマスの件とこの間のパリ五輪の女子ボクシングの件を左派系が蔑ろに扱ったツケがここになって一気に押し寄せている感じだ。

前から度々書いているけど、これは日本に限らないが、左派の人達は物凄くスポーツのことを軽く見るんだよな。ひとつ下に見るというかね。そんなものに熱狂している人たちは衆愚だ、みたいなね。一昨日紹介したマイケル・ムーアが示した、左派系の人たちによる野球帽に対する蔑みに対するムーアの怒りとか、理解出来なさそうだもんね。五輪批判の背後にその辺りの左派の人らの意識を感じて、嫌だなと思った記憶がよみがえるよ。でもここはとても大事なところなんだよ。スポーツと生活が密着している欧米世界では尚更にね。日本だって同じよ。

米国左派系論説媒体のアトランティックに載っていた論考で、大統領選後半にハリス陣営が全面に押し出してきた様々な包摂的政策の中でも、女子スポーツの中にトランスジェンダーの人を混ぜ込むという方針の受けがすこぶる悪かったと書いてあり、やっぱりここがアメリカでは最前線になるんだよなと改めて認識した。

欧米、特に米国におけるスポーツと市民の関わり合い方を歴史的にみていれば、ここが楔になることは自明になる。欧米においてスポーツに親しむという事は生活の大事な一部であり、家族間のすべてに関わってくる個人ごとになるのだから。都会に住む高階層の、自分たちとは住む世界の違う他人事の話ではなくなる。だけど、日本もそうだが、リベラル系の学者、研究者たちは一つ下に見るんだよね、スポーツというものを。ルサンチマン拗らせて、その結果衆愚の象徴みたいな感じで取り扱ってる。

パリ五輪の女子ボクシングの件はトランスジェンダー問題とは違うけれども、あの問題が照射したことは、彼らリベラルの言う「公平、公正、平等」の概念が、誰にも等しく適応されるのてはなく、彼らの選択によって決まるということであり、事実として女子スポーツにはそれが適応されなかったという事だった。これは前からTwitterで書いていたことだけどここが決定的であり致命的なのよ。
QT: fedibird.com/@gaitifuji/113458
[参照]

ガイチ  
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