ここまで緻密な上に緻密を重ねてきた考証を元にして作られてきた作劇が、その考証が雑極まりないものになった瞬間に、作劇までもが雑になり、今まで築き上げてきたものが一気に崩壊するというのは、作劇の世界ではよくあることとは言え、実際目の当たりにすると、なかなか厳しいものがあるな。あと、1ヶ月半だったのにな。もったいなかった
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朝ドラ、今日の放送で時代は昭和30年とされていた。ちょうどこの頃といえば、度重なる人身売買事件や性産業に絡んだ賄賂事件が全国で続発、また売春していた女性が命を落とす、売春女性の低年齢化も進んだことも重なり大きな社会問題と化す。そこで売春防止法制定、つまり赤線廃止が社会で、国会で、メディアで、大きな議論が巻き起こる。まさにこの頃の日本は、女性たちの人権、尊厳がこの国の最大問題として問われていたのだ。更にこの法保護対象から当時アメリカ統治下だった小笠原諸島や沖縄は除外されようとしていた。差別構造の多重化が露呈していた時だった。
この作品の当初からのテーマに沿うならば、よねさんの存在も考えるなら、赤線廃止に関する話は物語の軸に据えても決しておかしくないように思える。現代の問題を物語に直接投影しなくても、その時代に何があったかを克明に記すことで、描けたことがあったように俺には思えたが、作者の選択は違った、ということなんだろう。それはそれで仕方ないことだが、だったら尚更、Twitterであんなことは書かないほうがよかった。ドラマを楽しみに見ていたメインの客層を思いっきり踏みに行くことはなかろうて。世に出た瞬間、どんな言葉を繰り出したところで、その制作責任から逃れることはできないのだから。
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