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女性兵士という難問:ジェンダーから問う戦争・軍隊の社会学 amazon.co.jp/dp/4766428358?ref

先月だったかな、今月、武蔵大で行われた日本女性学会に参加される予定の方たちをチェックしたときに、初めてその名を知ったのがこの本の著者である佐藤文香氏だった。どういう考えをされているのかとネットで拾える論文を読んで「お!」となった。門外漢の私にもわかりやすい、そして論理的整合性もある力強い論文で、これは今まで存じ上げていなかったのは不明だったと恥じ入り、こちらの書籍を手にとってみた。

質、量ともに結構なボリュームで、しかもその内容は相当に重いもので、確かにスラスラ読めるものではないけれども、心の奥底まで届いてくる圧倒的な筆力で、特に第三部にあたる自衛隊における女性兵士についての論考が個人的にはグサリと来た。

変な話、海外の軍隊における女性兵士問題はいろいろな書籍や映像作品でなんとなく知っていたのに、肝心の日本国内の状況について自分がほとんど知らないことを思い知らされた。警察予備隊から始まる戦後自衛隊の歴史と統治機構による女性の扱い方の重ね合わせは、圧巻の一言。他の章も学びの多い論考が連なっており、一読をオススメします。

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