坂本龍一の死がわたしの中で尾を引いている。
フランスにいたときに初めてYMOを知って、そのときからのファンだ。
だから、彼がバブル時代の落し子のように次々と奇抜な音楽と奇抜なファッションで出ていたときも知っている。
そして、先のブーストにもあるように、坂本龍一はアメリカに住むようになってから変わった。社会性を持つようになり、音楽以外の発言をするようになった。
はるかに小さな世界ではあるけれど、それはわたしも同じだ。フランスからスイスへ、そしてそこからタイへ。
阪神大震災が起こり、父が亡くなり、インターネットの恩恵を感じながら、自暴自棄になったこともある。人生の大転換がこの2000年前後の時代だ。
何十年も生きていれば、ひとは変わる。「えー30年前にはXXXって言っていたじゃないの」と言われても、苦笑するしかない。
そして、その変化があるからこそ、良きにせよ悪しきにせよ、わたしの人生はわたしだけの歴史になっているのだと思う。