ゴジラ-1.0ネタバレ感想
ゴジラが人や街を蹂躙し絶望を植え付ける。私がゴジラ映画の中で最も好きであると同時に最も嫌いなシーンが、今作も恐ろしかった。ゴジラ第1作リスペクトで戦災を免れた銀座を破壊、国会議事堂前から砲撃するチープな戦車の映像、熱線の爆心地となった永田町方面…そして人間に敵意を剥き出したようなゴジラの表情は既存のゴジラ映画にはない新たな恐怖だった。
佐々木蔵之介のオーバーなセリフ回しや吉岡秀隆のクセのある演技も怪獣映画だからこそ活きる配役で良かった。
残念なのは女性キャストが典子、明子、澄子のたった3人しかいないこと。女性を船に乗せろとは言わないが、ワダツミ作戦に参加した大勢の男性の食事をつくり、衣服を縫い、子どもの世話を誰がしたのか。『アダム・スミスの夕食を作ったのは誰か?』
あと私は結末に納得がいかない…。ゴジラが再生するのは定番なのでまあいいんだけど、典子がゴジラ細胞に侵されるのはやめてほしい。実は生きていた典子が侵食されることがマイナスワン、という落ちのつもりなんだろうけど……。
そしてこの映画最大の難点……それは……敷島と典子が万太郎と寿恵子に見えてしかたないんよw