ふるいはさみ @furuihasami@fedibird.com

氷点下十五度の朝
きょうだけは粘土のように生きていたいよ

#短歌

氷点下十二度の朝もう全て記憶になれ！と呟いてみる

#短歌

強がりに綻びが出て寒鴉

#俳句

枯野ではひとを愛しちゃだめですか

#俳句

自己主張強めの彼は餅になる

#俳句

氷点下十度の朝は感情も凍るはずだと信じてたのに

#短歌

降る雪はいつも綺麗な顔をして記憶を浄化してくれている

#短歌

一年を走り終えても振り返る勇気がなくて雪降り積もる

#短歌

凍てつく夜の
宙を見上げて
星の数だけ
後悔がある
ぼくのことばは
毒を抜かれて
味も匂いも
拍動もなく
淡い星座を
結び始める
届かなくても
書き続けると
言えるほどには
強くないけど
きみを笑顔に
したい気持ちが
雪に埋もれて
動けないんだ

#七ならべ

プロペラが回る頃にはあの夜も固有名詞でなくなるだろう

#短歌

うっすらと積もった雪を振り払う
まだ想い出にしたくないから

#短歌

クリスマス明けて売られるシャンメリー
きみも居場所を探してるんだね

#短歌

聖夜にも罠はあったね
ぼくたちは星のままでは居られなかったね

#短歌

年齢を重ねることは哀しくて長州力がいじられている

#短歌

布団から出るのが辛い朝だから
あなたの夢を見続けている

#短歌

ぼくたちは冬の夢にはなれなくて舞い散る雪にすらなれなくて

#短歌

夜更けを待たず
雪は降り出す
希望のような
おまけのような
いずれにしても
ぼくは今夜も
中途半端に
やさしいきもち
持て余しては
ひとりの酒を
奏ではじめる
届いて欲しい
わけじゃないけど
埋もれて欲しい
わけじゃないから

#詩　#ことばあそび
#七ならべ

居心地の良い
部屋を探して
何度も生まれ
消えてきたけど
結局それは
どこにもなくて
書くことさえも
雪雲になる

#詩　#ことばあそび
#七ならべ

星の会話に
耳をすませば
ひとりの夜も
寂しくはない
しあわせなひと
そうでないひと
そのどちらにも
なれないぼくは
ぶっきらぼうな
よろいを脱いで
もう一度だけ
歌ってみるよ
きみが見てても
見ていなくても
あの約束を
歌ってみるよ

#詩　#ことばあそび
#七ならべ