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今週は13ページを読みます。『四導師の年代記』や4人の福音書記者たち、オプトフォンの発明、プトレマイオスのアイルランド地図、ユダヤ暦、音速や自由落下、カドモスとプリアーモス、そしてA.D.1132年に起こった運命的出来事などが出てきます。初見さんも大歓迎です。 kenjihayakawa.com/finneganswak

「寝プロンの回」のアーカイブ動画が完成しました。
メンバー用: kenjihayakawa.com/portfolio/20
Vimeo単品: vimeo.com/ondemand/finneganswa

寒い日が続いていますが、皆様どうかくれぐれもお身体にはお気をつけください。

今週は12ページを読みます。話の主役はアンナ・リヴィア・プルーラベルです。ヘーゲルやアーレント、ゾロアスター教やアイルランドの守護聖人、フェニックス公園に建設予定だった幻の要塞、そしてディズニーのミッキーマウスとミニーマウスなどが登場します。初見さん大歓迎です。kenjihayakawa.com/finneganswak

まだ火曜日なのに気がついたら10ページ目突入。番組メモは長くなる一方ですが、配信時間はいつも2時間~2時間半と決まっています。この限界をどう突破するのか、悩みです。

おそらく金曜日にはあまり深入りできませんが、個人的には「William Buckley」という18世紀~19世紀のレンガ職人の波乱万丈な一生について知ることができたのは大きな収穫でした。歴史には名を残さない、こうした小さな英雄たちを称えるのが『フィネガンズ・ウェイク』ですからね!

次回はカラスたちが上空で鳴く一方で、地面では鶏(gnarlybird)が地面から文字=手紙(letters)を掘り起こす場面が出てきます。そこでルーン文字への言及があるので、この機会にルーン文字の成り立ちや用途をしっかりおさえようということで、専門家のTineke Looijengaの古典的研究『最古のルーン記述の文と文脈』を読んでいます。brill.com/display/title/7539

これがとても参考になる一冊で、著者お手製の一覧表なども登場し、本番組にも通ずる手作り感もあり、とても好感が持てます。しかし、ルーン文字はとにかく種類が多いので、はたして番組時間内で満足に紹介できるかどうかは(毎度同じく)課題ですが、そこは楽観しておきます。

今週は今関さんをお招きして10~11ページを読みます。3羽のカラスたち、ノアの方舟、アイスランドのLandnámabók、『ユリシーズ』でスティーヴンが歌う民謡、ジャックと豆の木、イフリートやノッケン、北米先住民族のパウワウなどが出てきます。初参加の方も大歓迎です。kenjihayakawa.com/finneganswak

「博茸館の回」のアーカイブ動画ができました。
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来週は今関さんをお招きしてのゲスト回です。戦いが終わった後の霧深い静寂へと進みます。

アルガーオンの戦い(1803年11月29日)
ガーウィルガルの占領(1803年12月15日)
アウステルリッツの戦い(1805年12月12日)
タラヴェラの戦い(1809年7月27日~28日)
ブサコの戦い(1810年9月27日)
サラマンカの戦い(1812年7月22日)
ライプツィヒの戦い(1813年10月16日~19日)
オルテズの戦い(1814年2月27日)
トゥールーズの戦い(1814年4月10日)
カトル・ブラの戦い(1815年6月16日)
ワーテルローの戦い(1815年6月18日)
クリミア戦争(1853年10月16日~1856年3月30日)
ソルフェリーノの戦い(1859年6月24日)
アメリカ南北戦争(1861年4月12日~1865年4月9日)
リトルビッグホーンの戦い(1876年6月25日)
第一次ボーア戦争(1880年12月16日~1881年3月32日
第二次ボーア戦争(1899年10月11日~1902年5月31日)
モンスの戦い(1914年)
ルーズの戦い(1915年9月25日~10月8日)
イースター蜂起(1916年4月24日~4月30日)

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『フィネガンズ・ウェイク』の「博茸館」(p.8-10)で言及されている戦いの一覧
マラトンの戦い(490年BC9月10日頃)
テルモピュライの戦い(480年BC7月~9月頃)
ペロポネソス戦争(431年BC~401年BC)
イプソスの戦い(301年BC)
フィリッピの戦い(42年BC)
トイトブルク森の戦い(9年9月)
ラクダの戦い(656年12月8日)
トゥールーズの戦い(721年6月9日)
スタンフォード・ブリッジの戦い(1066年9月25日)
ヘイスティングズの戦い(1066年10月14日)
モンティエルの戦い(1143年)
金拍車の戦い(1302年)
バノックバーンの戦い(1314年6月23日
クレシーの戦い(1346年8月26日)
アジャンクールの戦い(1415年10月25日)
タスカローラ戦争(1711年9月10日~1715年2月11日)
フォントノワの戦い(1745年5月11日)
バンカーヒルの戦い(1775年6月17日)
カスティリオーネの戦い(1796年8月5日)
ナイルの海戦(1798年8月1日~3日)
アッサイェの戦い(1803年9月23日)

Museyroom(博茸館)に出てくるjinnies(柳瀬訳では「妖ニー」)の正体について、頼れる研究が意外なほど少ないです。Campbell&Robinsonの古い解釈をそのまま前提とした議論が多すぎます。雌ロバ(jenny)だとする説も、戦地にロバがいるという設定が信憑性に欠けますし、ナポレオンの「連隊の娘」だという説もジョイスの手書きの地図に無理矢理Campbell&Robinsonの解釈を当てはめただけのように思います。

一つ面白い解釈としては、イギリス民話に登場する川の悪魔「Jenny Greenteeth」があります。『ウェイク』にはふさわしい参照先ですが、しかしワーテルローの戦いとの関連性はあまりありません。

というわけで、jinniesが誰・何なのかという問題は、次回の大きなテーマになりそうです。

ワーテルローの戦いだけでも十分に複雑ですが、次回読む箇所ではさらにペロポネソス戦争やボイン川の戦い、マラトンの戦いやアクティウムの海戦、マイソール戦争やコルシカ独立戦争、ソルフェリーノの戦いやテルモピュライの戦いなどなど、ヨーロッパの主な戦いの数々が登場し、またカトル・ブラやサラマンカでの前哨戦へもしっかりと言及があります。さらにはアーサー・ウェルズリーからアーサー王やグィネヴィアへと話が広げられており、ヒンドゥー男からはインドへの植民地支配が、jinnies(妖ニー)からはイェナの戦いがそれぞれ読み取れます……。

あくまでウェリントン侯爵とナポレオン皇帝の決戦を軸に読み進めようとは思っていますが、そこへこれだけの戦争を編み入れようというジョイスの野心に月曜日から圧倒されています。

今週もお疲れ様でした! アーカイブ動画ができました。
メンバー用:kenjihayakawa.com/portfolio/20
Vimeo単品:vimeo.com/ondemand/finneganswa

来週は「博茸館」に突入します。

今夜これを紹介する余裕ができるかどうかはわかりませんが、初見では大きく異なるデータ群や解析方法を組み合わせて、世界の主な民話76話の言語的系譜をエレガントな樹形図にまとめあげるというすばらしい論文を読み終わりました。『ジャックと豆の木』などの古典も分析に含まれています。感動的ですが、しかしこれで明日も寝不足確定です。(^^;)
royalsocietypublishing.org/doi

今週はアイルランド文学研究者の今関裕太さんをゲストにお招きして7ページを読みます。食事と音楽で彩られた宴が徐々におひらきとなり、巨人たちがウェリントン記念碑への突入準備を整えます。『嵐が丘』や『桶物語』、闇のサンタのクランプス、そして恐竜たちも出てきます。万人歓迎です。kenjihayakawa.com/finneganswak

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