今週読むページに登場する『キャサリーン伯爵夫人』(W.B.イェイツ作) の朗読です。登場人物ごとに声優が異なり、しかもプロが読んでいるので、作品世界にすんなり入れます。
朗読: https://www.youtube.com/watch?v=2TspK46JQ5Q
それでは、今夜8時からよろしくお願い致します。https://kenjihayakawa.com/finneganswake/
今週は今関さんをお招きして20ページを読みます。グーテンベルグの印刷機の発明、パウンドがエリオット経由でジョイスにお古の靴を贈った話、預言者ムハンマドの言葉、バビロンまでの旅を歌った童謡、そしてルチア・ジョイスの踊りなどが出てきます。ふるってご参加ください。https://kenjihayakawa.com/finneganswake/
今週は19ページです。算数の謎かけやあっち向いてホイ!、モーガン・ル・フェイとアーサー王、ネアンデルタール人やホモ・ハイデルベルゲンシス、ヘブライ文字やギリシア文字やルーン文字、孔子や仏陀、そしてマナナン・マクリルの娘たちが登場します。ふるってご参加ください。https://kenjihayakawa.com/finneganswake/
前半第1部のポイントだけで、メモが7ページという長さに。後半ではジュート人の歴史を解説したいと思っていますが、前半部の小ネタがどれも興味深いものばかりで、贅沢な悩みに陥っています。
例えば、ダブリン港の発展への障壁としてダブリン砂州 (Dublin Bar) を工事する必要性を、1967年にジェフリー・コリーという人が熱弁していたり。https://www.jstor.org/stable/30103869
領主への歓待を強要する制度「Coign and Livery」に関する興味深い歴史論文を発見したり。https://www.jstor.org/stable/24589225
はたまた、「初夜権」(droit du seigneur) というスキャンダラスな権力行使の制度が実在したかどうかという議論があったり。https://journals.sagepub.com/doi/pdf/10.1177/004724417100100186
アーサー王とモーガン・ル・フェイとの間に生まれた息子モルドレッドが王と決闘して共倒れになる話や、雷神トール、賢者オーディンなどの北欧の神々への参照もたくさんあります。
とはいえ、やはり一番重要なテーマはジュート人なので、そこを優先して準備を進めます。
新年第1弾のアーカイブ動画が完成しました。
メンバー用: https://kenjihayakawa.com/portfolio/20230106/
Vimeo単品: https://vimeo.com/ondemand/finneganswake15
来週は「Mutt & Jute」です。混成語=母語=雑種犬のMuttと、アイルランドへの侵略者を標榜するJuteとの会話をジョイスがどう紡いだのか、その職人芸を味わいます。乞うご期待。
あけましておめでとうござます。新年第1弾の配信では、15ページを読みます。竜の起源と歴史、バベルの神話、ヘラクレスの柱、シェイクスピアの造語、植物と動物の結婚、中世ダブリンの公開処罰場、ブライアン・ボルーの兄のマフーン王などが登場します。ぜひご参加ください。
https://kenjihayakawa.com/finneganswake/
今年最後の配信のアーカイブ動画ができました!
メンバー用: https://kenjihayakawa.com/portfolio/20221230/
Vimeo単品: https://vimeo.com/ondemand/finneganswake14
みなさま、本年は大変お世話になりました。どうぞ良いお年をお迎えください。Athbhliain faoi mhaise duit!
次回の配信に備えて『アイルランド来寇の書』(Macalister訳)を読んでいます。これが笑えるほど無味乾燥で、しかも出てくる名前の一つひとつが表記や発音すら現代アイルランド語と異なるもので(もちろん人物は特定不能)、途方に暮れていました。
『来寇の書』英訳本文: https://sejh.pagesperso-orange.fr/keltia/leborgab/leborgabala-R3.html
そこで『来寇の書』の研究文献にあたってみたところ、量が限られているとはいえ、一気に見通しが良くなりました。
文献1: https://www.jstor.org/stable/25509232
文献2: https://www.jstor.org/stable/41412226
中世の王族系譜史のような、一見すると単純な形式で書かれた文書ほど、豊富な言語的・系譜学的知識に裏付けられた専門的な読解が必要になることを改めて実感しました。
唯一惜しいのは、ジョン・ケーリーの書いた論文や冊子へ一つもアクセスできなかった点ですが、コーク県にあるそうなので、次に訪れた際に見てみようと思います。
TikTokを始めてみましたが、完全な初心者でセンスもないので、これで良いのかがまったくわかりません。😓
https://www.tiktok.com/@finwake_jp
TikTokを使うときのコツは何ですか?
リプでアドバイスいただけたらありがたいです! #TikTok
今週は14ページを読みます。北欧神話の巨大な虚空の裂け目、イェイツの故郷スライゴにたたずむメタルマン、ブライアン・ボルーの要塞、シェイクスピアの『恋の骨折り損』、そして『アイルランド来寇の書』などが登場します。皆様のご参加・ご視聴を心よりお待ちしております。
「四事の回」のアーカイブ動画が完成しました。
メンバー用: https://kenjihayakawa.com/portfolio/20221223/
Vimeo単品: https://vimeo.com/ondemand/finneganswake13
Wishing you and your family a very Merry Christmas!
『ウェイク』4ページに出てくる「What chance cuddleys」
の一節は、実は2世紀にアイルランドで教会を築いたCuldeesへの言及を含むかもしれません。
今週の金曜日で鍵となる1132年の出来事の一つに、クロンマクニーシのカルディー族長オローリ・オノクティン(Uareirghe Ua Neachtain)の死があります。
19世紀にウィリアム・リーヴス博士が書いた長編論文では、カルディー族の名前の由来から同一族にまつわる古代アイルランド民謡まで、実に興味深い考察がなされています。https://www.jstor.org/stable/pdf/30079259.pdf
どうやら、カルディー族は禁欲主義を突き詰め、最も純粋な信仰の体得を目指したようです。伝説的な存在なので、歴史をとおして様々な誤解の種にもなってきました。現代文学では、例えばデイヴィッド・ミッチェルの『ボーン・クロックス』にカルディー族の末裔である隠遁者たち(anchorites)が出てきます。https://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000014583/
文学史上最も難解と言われる小説『フィネガンズ・ウェイク』を楽しく読むチャンネルです。毎週の配信の後で、配信後記を発信しています。詳しくは公式HPをご覧ください。