ワーテルローの戦いだけでも十分に複雑ですが、次回読む箇所ではさらにペロポネソス戦争やボイン川の戦い、マラトンの戦いやアクティウムの海戦、マイソール戦争やコルシカ独立戦争、ソルフェリーノの戦いやテルモピュライの戦いなどなど、ヨーロッパの主な戦いの数々が登場し、またカトル・ブラやサラマンカでの前哨戦へもしっかりと言及があります。さらにはアーサー・ウェルズリーからアーサー王やグィネヴィアへと話が広げられており、ヒンドゥー男からはインドへの植民地支配が、jinnies(妖ニー)からはイェナの戦いがそれぞれ読み取れます……。
あくまでウェリントン侯爵とナポレオン皇帝の決戦を軸に読み進めようとは思っていますが、そこへこれだけの戦争を編み入れようというジョイスの野心に月曜日から圧倒されています。