子どもの頃はそこまで読書をしていなかったけれど、私はファンタジー小説が主に好きだった。物語の世界に入っていって、現実には起きない不思議なことの連続にワクワクして、夢で胸をいっぱいにする子どもだった。
深緑野分 著『この本を盗む者は』は、そんな子どもの頃の懐かしい感覚が蘇るような作品だった!

本の町「読長町」に住む高校生が主人公。読書好きとしては本当に羨ましい設定が盛り沢山。
書物の蒐集家の曾祖父を持ち、建てられた巨大な書庫は町の名所でもあり、ぎっしりと蔵書が並んでいる。私がここに住みたいと思ってしまうけれど、有名な一族のもとに生まれた主人公が苦労しないわけがない。

物語は後半から加速して終盤に面白くなってくる。世界観に慣れてくると、軽やかに飛翔するようにスルスル読んだ。頭が固くなった大人なので「ファンタジーってこうだったな」「最近こういう読書体験してないな」と何度か思ったのが切ない。
次々と場面転換していくような勢いのある内容が詰まっているので、一冊で終わるのが勿体ない気がした。主人公や家族や町の人たち、この町の事も深く知りたかったな。

森見登美彦氏、推薦とのこと。読んでいる間ずっと頭に浮かんでいたので納得!

kadokawa.co.jp/product/3222100

いいですね、私もこの本を一目惚れして買って、まだ詰んでます…!読むのが楽しみです🥰

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@ragenatu
一目惚れしたっていうの、なんとなく分かります。書名とか表紙の絵も、ワクワクする何かがありますよね :blobcataww:
ぜひピュアな気持ちで読んでみてください :blobcatmeltthumb:

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