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#読了 #読書 #小説 #クララとお日さま #カズオ・イシグロ #AI #ロボット #未来社会 #fedibird AIとの付き合い方について考えさせました。面白かったです。 

AFと呼ばれ、高度な人工知能が搭載された、子どもたちの「親友」として寄り添うことがミッションの(おそらく)ロボット、クララが語り手。

クララが買い取られたのは、病弱な少女ジェジーの家。プログラミングされているから当然だけれど、クララは、ひたむきにジョジーのため、ジョジーや周辺の人々の言動から学習し、振る舞いを決めます。導く結論は合理的でありつつ空気を読んでいるかのようで、一見人間らしい。感情に揺れる人間社会のほうが歪んだり不完全なものにさえ感じられるのです。
ジョジー家族の過去や「向上処置」のこと、情操教育まで人工知能に頼る社会のこと、クララのその後の境遇。
いろいろがあり得そうで、薄ら寒い感じすら覚えました。

科学技術を駆使することが本当の幸福追求になるのか、人間らしさってなんなのか、人間と高度な知能を持つロボットとは結局何が違うのか、…いろいろ考えさせられました。

人は、本人の中だけでなくその人を愛する人々の中にもある、だから誰かを人工的に再現するには限界があると、他でもないクララが発することが強く印象に残りました。

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